厚生年金基金とは

厚生年金基金制度とは、民間の会社を母体とした厚生労働大臣の認可を受けた公法人(厚生年金基金)が公的年金である厚生年金の一部を国に代行して支給することに加え、その会社の実情に応じた独自の付加給付を行うことで労働者に対して手厚い保障を図ることを目的として設立されています。

厚生年金基金は将来的な給付額が加入した期間に基づいてあらかじめ決定されている確定拠出型の年金です。なので加入者(労働者)にとっては将来設計がしやすいというメリットがある一方で、運用の低迷などで積立が水準に満たない場合には会社が掛け金を拠出しなくてはならないという事態も起こりえます。

厚生年金基金の設置形態は大きく3つに分かれます。
まずは単独設立。これはその名のとおり1つの会社が単独で設立するものです。
次が連合設立です。これは同じ方向性を持った会社がグループとなって共同で設立するものをいいます。
最後が総合設立です。これは】厚生年金機器を設立しようとする企業に対して、強い影響力を持つ組織団体や企業で構成される健康保険組合を中心として複数の企業で共同で設立するもののことです。

現在の厚生年金基金のおよそ9割が総合型の設置形態といわれており、その大半が中小企業で構成されています。

税制上の優遇

厚生年金基金は拠出、運用、給付の各段階で税制上の優遇措置があります。
まず拠出時は非課税となります。また事業主拠出分は全額損金として扱うことができ、加入員の拠出分も全額所得控除(社会保険料控除)となります。

運用時の積立金も2016年度末までは非課税で、給付に関しても老齢年金として受給するときには雑所得扱いとなり、公的年金控除の対象となります。

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