障害者の雇用

労働法の中の雇用対策について法律のひとつに障害者雇用促進法というものがあります。

これは身体障害者または知的障害者の雇用や職業生活上の自立の促進を目的とする法律で、国や地方公共団体、事業主に対して、政令で定める障害者雇用率の障害者を雇用すべき義務を課しています。

【障害者雇用率】
○国および地方公共団体・・・2.3/100
○都道府県におかれる教育委員会・・・2.2/100
○その他厚生労働省の指定する教育委員会・・・2.2/100
○一般の民間企業・・・2/100
○特殊法人・・・2.3/100

これによって、例えば一般の民間企業は2%以上の障害者雇用率が義務付けられていることになります。
つまり、最低1人の障害者を雇用する義務が発生してくるのは上記比率から、常用雇用の労働者数が50人以上の会社ということになります。

障害者雇用機会創出事業

障害者雇用機会創出事業とは、事業主が就職を希望する障害者を雇入れることを奨励・支援する事業で、2001年に厚生労働省が日本障害者雇用促進協会に委託して設立されたものです。

障害者を3か月間トライアル雇用として雇入れることによって、事業主に障害者雇用の理解を深めてもらうことを目的としており、トライアル雇用1か月につき4万円が支給されます。

障害者雇用納付金制度

会社が障害者を雇用するにあたり、作業設備や雇用管理などの職場環境の改善を行う必要がある場合の経済的負担を考慮して、障害者雇用率を見たい指定ない会社から納付金を徴収し、一方で障害者を多く雇用している会社の経済的負担を軽減するなどして不均衡を調整しながら全体的な障害者雇用の水準を高めようと図る制度があります。

障害者の雇用についての相談

ハローワークでは、障害者の就職に関して一般労働者以上に細心な職業指導や紹介とともに、障害者を雇用しようとしている会社に対しての助成金などの相談を行っています。

障害者の解雇

障害者であることを承知した上で雇用した上で、障害が軽度で業務に支障がないにも関わらず、障害を理由とした解雇は合理性のない解雇として権利の濫用とみなされ無効となります。

一方で、採用の際にはわかっていなかった障害の存在が後に判明し、実際にそれが理由として業務に支障が出てる場合には合法的な解雇と判断される可能性が高いです。

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