従業員の死亡による事務手続き

従業員が不幸にも死亡してしまった場合には、残念ではありますがさまざまな手続きを行う必要があります。

まず社会保険雇用保険では、退職者と同様に資格喪失の手続きを行います。

次に税務面では、その人が亡くなる前にすでに支払い済みの給与の年末調整を行って正確な年税額を確定させ、遺族に源泉徴収票を渡すことになります。

また会社で毎月の給与から住民税を特別徴収で天引きしていた場合、未払い分が残っていたとしても死亡退職者については通常の退職者と違い一括徴収のをすることはできず、未払い分については相続人が引き継ぐ形になるので注意が必要です。この際には「特別徴収に係る異動届」を住民税の支払先となっている市区町村に届け出ることになります。

下表では従業員が死亡してしまった際に発生する諸手続きをまとめています。

【従業員がなくなってしまった際の主な手続き一覧】

手続き 手続きする者 期限 届け先
労災保険 遺族補償の給付請求 遺族 死亡後速やかに 労働基準監督署
埋葬料・葬祭給付の請求 遺族 死亡日の翌日から2年以内 労働基準監督署
雇用保険 被保険者資格の喪失 会社 死亡日の翌日から10日以内 所轄ハローワーク
健康保険 埋葬料の申請 遺族 埋葬後速やかに 健康保険協会もしくは健保組合
社会保険の被保険者の資格喪失 会社 死亡した翌日から5日以内 所轄年金事務所もしくは健保組合
厚生年金 遺族厚生年金、遺族基礎年金の申請 遺族 死亡後速やかに 年金事務所
給与事務その他 確定している給与の年末調整 会社 死亡後速やかに
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給与所得の源泉徴収票の交付 会社 死亡後速やかに 遺族へ
会社で規定した退職金慶弔金などの支給 会社 規定に従う 遺族へ
住民税の未徴収に関する異動届の提出 会社 死亡の翌日から10日以内 各市区町村


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