マイナンバーと国家財源

国が正式に表明しているわけではありませんが、マイナンバー制度の導入の目的には、税収入や社会保険料などの収入を増やすことも加味されていると、一部では言われています。

まずマイナンバー制度が導入されると脱税の防止に役立ちます。個人番号の付与によってお金の流れが誰から誰へと移動したのか明らかになるので、今までのような「不透明」な部分が減ることになります。

また今までは法律的にはグレーゾーンぎりぎりまで節税対策していたような人たちも、マイナンバーによって法律がより厳密に適用され、場合によっては調査に入られることを恐れて、節税対策が緩和され、納税額が多くなるというケースも想定されています。

このようにマイナンバー制度には税収を増加させる効果があるといえますが、一方であまり厳格に法律を運用しすぎると経済基盤の強い個人の富裕層や、法人は海外への移住や移転を検討し始めてしまうという可能性もあります。これによって零細企業や経済的な体力のない個人事業主などの海外に逃げることもできない弱い立場の人たちを苦しめ、結果的には税収が落ちるという事態も考えられるため、将来的にはマイナンバー制度は適度の運用が求められているといえます。

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