不要になった情報の廃棄

マイナンバー制度導入における社内担当者の実務の中でも大きな課題といえるのが「不要になった特定個人情報の廃棄」です。

マイナンバー制度に関するいろいろな法律や規定・制約のひとつに「目的以外の保管の禁止」という事項があります。つまり本来は保管しておく必要のない特定個人情報を受け取ったり、保管することは禁止されています。

この決まりによってすでに保管していた特定個人情報についても、(労働者の退社などで)その保管の必要がなくなった場合には、それ以降の保管が禁止されます。

ここで問題になってくるのが、多くの企業では一般的に従業員に関するさまざまなファイルや申告書類などはそのまま廃棄するのはなく、一定期間保管していることが大半であるということです。

特に社会保険等の申請書類は保管期間が法律で定められているものもあり、それ以降も何かの備えのために永年保管している会社も存在します。

これらの書類やデータにマイナンバーが記載されていた場合、マイナンバーに関わる部分だけでも削除するといった対応が必要になります。

このようにマイナンバー制度の導入によって従来の書類やデータによる情報の管理は大幅に見直しを余儀なくされます。とくに給与や厚生の分野の書類やデータはどこまで保存可能で、どの時点でどの部分を排気しなければならないのかを確認することが重要になってきます。

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